暗黒ウィッチ デッキ解説
●はじめに
“暗黒ウィッチ”は“暗黒の召喚術士”をフィニッシャーとしたウィッチクラスのアーキタイプです。豊富なドローカードをもってデッキを掘り進め、7~8ターン目にはデッキ残枚数20枚以下の条件を成立させつつフィニッシャーをプレイすることを目指します。
ここでは基本構築とともに、各カードの役割・キルパターンについて簡単に解説していきます。
●ゲームプラン
構築以前にゲームプランに触れるのは違和感がありますが、前提として触れておきます。まずもって暗黒ウィッチは基本的にはビートダウンデッキであることを念頭に置いて下さい。一般的な構築においては、“ギガントキマイラ”の事実上のエクストラウィンが存在せず、フェイスへダメージを通してビートダウンの達成を目指します。効果起動が難しい展開においては、禁忌進化フェイスすることも多々あります。
一方でロングゲームが許されるマッチアップにおいては、ファッティを2体以上同時にプレイして返せない盤面の形成を目指します。
●サンプルリスト
すべてのカードを以下の3種類に分類して見ていきます。
“手札を増やすことができる”、“手札枚数をキープできる”、“プレイしたら手札が減る(フィニッシャー含む)”
※括弧内は当サンプルリストにおける枚数です。
●手札を増やすことができるカード群(6枚)
・精神統一 ×3
・運命の導き ×3
(・ルーニィから獲得した導きの予言)
手札を増やすと同時に、デッキを2枚以上掘り進める役割もあります。
●手札枚数をキープできるカード群(20枚)
デッキを掘り進めるカード(15枚)
・知恵の光 ×3
・マジックミサイル ×3
・未来視の魔女 ×3
・星見の望遠鏡 ×3 ※土の印が出ている場合のみ
・魔女の大釜 ×3 ※割るカードとセットで
前述の補足と重複しますが、これらはデッキを1枚掘り進める役割もあります。
デッキを掘ることはできないカード(5枚)
・マナリアの知識 ×3
・ゴーレムアサルト ×1 ※エンハンス時のみ2枚増やすカード
・ルーニィ ×1
●プレイしたら手札が減るカード群(14枚)
(・マナリアの知識から獲得したスペル)
(・ゴーレムアサルトから獲得したスペル)
・マジックオウル ×2
・呼び覚まされし禁忌 ×3
・暗黒の召喚術士 ×3
・炎の握撃 ×3
・フレイムデストロイヤー ×3
7ターン目に“暗黒の召喚術士”の効果発動を目指すとしたら、通常ドローを除き、先攻は9枚、後攻は8枚デッキを掘り進める必要があります。きちんとしたデータがあるわけではないのでだいぶ雑ですが、体感8ターン目には大体成立しています。
●禁忌起動パターン
呼び覚まされし禁忌の効果発動の有無はゲームプランに大きく影響し、対面によってはゲームを決定づけるものになり得ます。序盤~中盤は禁忌発動を一つの目標として立ち回るのが良いと思います。ここではよくある発動パターンだけまとめます。
① 6t起動
最もポピュラーで、かつ使う機会も多いです。前環境のNウィッチにおける禁忌+マナリアグリモワールと同じようなものなので、理解されておられる方も多いと思います。手札9枚の状態で禁忌と精神統一の両方をプレイして起動を図ります。場のカードやスペルブーストの状況に左右されない点が強みです。場に土の印があれば精神統一のドローが1枚増えるため、手札枚数の要求値が下がることは覚えておきましょう。
② 後攻4t起動
上振れムーブの一つです。必要カードは大釜、禁忌、精神統一の3枚のみです。(※スペルブーストが十分に回れば運命の導き連打もあり得ますが、実戦ではほとんどないので無視します。)
1~2tはスキップorハンドキープできるカードのみプレイ、3t禁忌置き、4t大釜+精神統一で一気に起動させます。1tに大釜をプレイするか否かは正直どちらでも良いですが、2tにゴーレムアサルトしかないハンドをもらってしまったときに打てなくなってしまうので4tにまとめてプレイする方を推奨します。ただ、どちらでも裏目と言えるほどの裏目が無いので正直どちらでも良いとは思います。1t大釜で4t起動が成立したときのメリットは、“1コストのスペルを多く使える可能性がある”ことと“土の印を引けたら場に出して次のドローが燃えるのを防ぐことができる”程度です。
③ 先攻5t起動
前述のパターンと同じですが、4tの起動は間に合わないので場に禁忌、手札8枚でターンを回し、処理できなければターン開始時のドローで起動の盤面を作るだけです。
財宝の地図から魔法図書館を獲得した場合のみ4t起動が可能ですので、一発芸がお好きな方は狙ってみて下さい。
④ 大釜+望遠鏡による進化禁忌の3コストプレイ
手札9、場に大釜がある状態で禁忌プレイ、望遠鏡をプレイすることで条件を満たせます。他の起動プランよりコストが余ることから追加のワンアクションを取れることに強みがあります。また、計5コスト必要にはなりますが、望遠鏡の代わりにゴーレムアサルトでも似たアクションをとることができます。起動後のワンアクションでガーディアンゴーレムを添える動きもなかなか強力です。
運命の導きを含めたプランまで触れるとキリがないので、基本の4パターンのみ紹介しました。お気づきかと思いますが、早期の禁忌起動や美しく禁忌を起動するには大釜が絡んでいます。大釜は丁寧に使うことができれば、ハイパー上級者への道が開けます。
●サンプルリスト以外の検討カード
・天使の泉
タイムラグはあるがデッキを掘れるカード。土の印なら強かった。
・ウィンドブラスト
低コストで高い打点を出し得る。よく回った状態で強いが、個人的には未来視の魔女との噛み合わせがイマイチな点がマイナス。
・グランドスピア
場に残った土の印を有効に叩き割りつつ、顔面に1点も入るカード。4点は痒い所に手が届く感じ。Good!!
・若レヴィ
土の印が場にあれば追加のAOEかつ顔面に3点は偉い。実質1枚で完結した禁忌。
・キングスノーマン
スペルブースト3以上できていればアーサー。コストも出せる打点も暗黒の召喚術士と同じなので、暗黒の召喚術士3枚だけでは足りないと感じれば追加する感覚。
・才能の開花
デッキ20枚以下を満たしていれば4コストで進化権を回復しつつ3/3守護をプレイ可能。4/5/5突進守護。試したことはありませんが、4コストは引っ付きが悪く使い辛い印象。
・絶望のキマイラ
スペルブースト12以上されていれば10tに暗黒の召喚術士といっしょにプレイして10点飛ばせます。それはさすがにご都合ですが、追加の打点なら前述のキングスノーマンの方が良さそう。
・ギガントキマイラ
ドラえもんの秘密道具。
●派生デッキ
おまけ程度ですが、ベースは“暗黒ウィッチ”からスタートし、グッドスタッフ寄りにした秘術ミッドレンジも置いておきます。エルフ、ロイヤルに対して非常に強いので、メタゲーム次第では勝てるポテンシャルはあると思います。
長くなりそうなので今回はここまでにします。
続きを書くかはわかりませんが、書くとしたら自分の中で整理する意味も込めてマリガンについて触れていきます。
次回はRAGEに間に合わなかったマナリアデッキをご紹介します。